「Libra」: ザッカーバーグ氏、どうぞお手柔らかに

BitMEX 共同創業者兼 CEO Arthur Hayes デスクより

原文:Libra: Zuck Me Gently

後戻りができない重大な出来事がありました。Facebookは「Libra」を通じてデジタルアセット業界への進出を開始します。分析を始める前に、1つ明らかにしておきたいことがあります。それは「Libra」は、ディセントラライズ(非中央集権制/分散化)されたものでも、検閲耐性があるわけでもないということです。「Libra」は仮想通貨ではありません。「Libra」はすべてのステーブルコイン(価格安定型仮想通貨)を破壊するでしょうが、そんなことは誰も気にしません。私は、無名のスポンサーが、ブロックチェーン上で法定通貨のマネーマーケットファンドを創設することに価値があるのだと信じていた多くのプロジェクトには一切同情しません。

「Libra」は、商業銀行と中央銀行の地位を低下させる可能性があります。それは、デジタル法定通貨のための、ばかげた規制の多いウェアハウス(従来の銀行)の有用性を低下させる可能性があります。それはまさに、デジタル時代である今日において、そうした銀行に生じてしかるべき現象なのです。

なぜ商業銀行は存在するのか?

銀行は、人間社会に深刻な危険が存在する時期に発生したものです。封建時代のヨーロッパの農民たちは、おそらく夜明けから日暮れまで働いていたことでしょう。農民や農民の封建領主が集めたわずかな貯蓄は、常に狙われていました。お金は物理的なものですから、町の保護がない限り、盗まれる可能性が高かったのです。

資産の安全性は、従来の銀行にとって最も重要な価値提案でした。彼らは、物的資産と記録をその金庫に安全に保管することができました。このため、政府や富裕層は、お金と資産を銀行に預けました。銀行は大規模な信用ゲームに従事していましたし、今もそうです。だからこそ銀行の建物は、重厚な特徴を有しているのです。一世代後もあなたの資産は傷つくことなくそのままそこに存在し、すぐに使用できる状態にあるでしょう。

銀行は政府と連携し、クレジットを発行し、マネーサプライを拡大するためのライセンスを取得します。また、契約を履行させるために、政府の合法的な暴力に頼っています。銀行に仕返しをしてはいけません。担保に入っている資産が没収されてしまいます。万が一、あなたが裁判所に刃向かえば、政府に雇われた暴力団員が喜んであなたの首根っこを捕まえ、法に従わせるでしょう。

この10年間で、人間社会のお金と資産は、アナログからデジタルへと急速に移行しました。今やお金と所有権の表象は、馬によって運ばれるのではなく、電子的に移動するのです。資産とお金がデジタル化された現在、デジタル上のセキュリティではなく、物理的なセキュリティを提供する機関が必要でしょうか?

これまで見てきた通り、商業銀行はデジタル情報の保護に関してはひどい状況です。倒産しそうもない大手の銀行に行けば、必ず顧客データ「漏洩」の話を聞かされるでしょう(これは「あなたのデジタル資産を守る手段がない」という婉曲的表現です)。

顧客を有する者には皆価値がある

かつて銀行は、顧客に関する最も重要な情報を握っていました。彼らは、あなたの金銭に関する履歴を把握し、どこに住み、何を買ったかといった情報まで把握していました。

この10年間で、ソーシャルメディアを運営する会社は、ユーザーの自発的な行動を通じて、人類史上最も多くの個人情報を蓄積しました。私たちはFacebook、Instagram、Google、Twitter、WeChat、LINE、Kakao Talkなどに、生活上のあらゆる情報を提供しています。私たちはこうした企業によって管理されている集中チャットプログラムで、何十億ものメッセージを日々送っています。今、顧客を有しているのは彼らなのです。

消費者向けの現代的なテクノロジー企業は、最富裕層顧客たちのデータを何十億も保有しています。従来これらの企業は、商品を宣伝し、それらを販売することでお金を稼いでいました。しかし、そうした企業も、他のあらゆるビジネスと同様、いったん顧客の獲得に成功すると、金融サービスの提供を開始します。

Facebookには、毎日約20億人ものアクティブユーザーがいます。彼らの財産の金銭的実在を保有することは、完全に理にかなったことです。それが「Libra」なのです。

「Libra」の解体

「Libra」は、法定通貨バスケットを裏付けとしたステーブルコインです。法定通貨は、無駄な規制の多い商業銀行で保管されています。「Libra」は、少数の特権的な人々に、純資産総額(NAV)で「Libra」を創出し、償還する権限を与えます。「Libra」 は、特定の関係者が許可済みのノードを操作するブロックチェーンを利用しています。これらの関係者には、ベンチャーキャピタル会社、テクノロジー会社、小売業者、仮想通貨取引所が含まれ、なかでも重要なのは、商業銀行とクレジットカード処理会社が含まれていることです。

「Libra」は、短期国債または財団の理事会が許可するすべての対象に投資することができます。稼いだ収益は「Libra」の一般ユーザーには還元されませんが、ノード・オペレーターと「Libra」投資トークンの投資家には還元されます。この財団は、「Libra」エコシステムを統治する組織体です。財団のメンバーは、各メンバーが所属する産業とエコシステムへの経済的投資に基づいて選出されます。

「Libra」は、実世界のアイデンティティとアドレスとを関連付けません。ただし、資産を「Libra」に変換すると、間違いなく本人確認に遭遇するでしょう。また、はっきりさせておきたいことは、政府機関からの取引凍結要求に対しては、すべて法令を遵守するかたちで処理されます。したがって、薬物の購入に「Libra」を利用してはいけません。

消費者への影響

Facebookのユーザーの多くは、金融サービスの普及率が低い地域に住んでいます。 フィリピン人のヘルパーが、ヨーロッパで売られている商品を「Libra」で購入できる世界を想像してみてください。彼女は外国人労働者として働いており、銀行サービスに恵まれた環境にはいない可能性が高いのです。

したがって、通常ならインターネットを介して海外から商品を購入するのは困難でも、「Libra」ではそれが問題なくできるのです。

ヨーロッパの小売店は、すでに取り扱いのある法定通貨のバスケットで支払いを受け付けています。こうした取引は、InstagramやWhatsappなどのFacebookのソーシャルメディアの内部で完結することが可能です。

Facebookまたはそれが創設する新しい金融サービス会社は、販売時点で「Libra」建ての融資を行うことができます。ユーザーは登録すれば、Facebookがすべての個人情報を利用して、クレジットスコアを計算できるようにすることが可能です。Facebookは、そのクレジットスコアを使って、そのプラットフォームで販売している業者から商品を購入するために、あるレートで「Libra」を融資します。世界で最も貧しいメンバーであるヴォイラは、大量生産された中国の小物をクレジットで購入する喜びを味わうことができます。「パクスアメリカーナ(超大国アメリカによって維持されている平和)へようこそ!」というわけです

商業銀行への影響

商業銀行はお金を貸します。彼らは融資を行うために預金を集め、それを融資に利用します。残念ながらこのデジタル時代にあっては、預金者に関する最高の情報を握っているのはもはや彼らではありません。それを握っているのは、ソーシャルメディア会社です。

したがって、世界中に拡がるFacebook、Google、Alibabaの方が、商業銀行よりも安く低金利でローンを組むことができます。「Libra」やその他類似業者が登場することで、テクノロジー企業は、そのエコシステム内のデジタル法定通貨を利用して、クレジットを拡大し、最も収益性の高いすべての銀行商品を、はるかに低いコストで提供することができるのです。

これらのグローバルなハイテク企業のバランスシートには、融資するためのフリーキャッシュフローが何十億ドルもあります。

商業銀行は、問題となっているステイブルコインの準備資産のためのノード・オペレーターや法規制のあるウェアハウスになることはできます。これら2つの分野にはまだ経済的価値がありますが、消費者向けテクノロジー企業は、現在、最も収益性の高い金融商品を自ら販売しています。

どの銀行もこの点を肝に銘じておく必要があります。「Libra」とそのクローンは、彼らのビジネスモデルに対する実存的脅威なのです。銀行の利益の源泉が廃れるにつれ、多くのハイテク企業が力を増していくことでしょう。しかし、おそらく社会は、ある悪魔との取引を別の悪魔との取引に変えたに過ぎないのです。

中央銀行への影響

デジタル経済社会にあっては、商業銀行に現在のような規模は必要ありません。「Libra」では、Facebookが中央銀行の役割を担っています。「Libra」の準備金は、第三者である財団によって管理されています。その準備金管理者は、法定通貨の重み付けと、ファンドをどのように投資するかを決定します。中央銀行総裁の仕事によく似ています。

消費者向けハイテク企業は、自社のバランスシートから消費者に直接クレジットを発行できるようになりました。このモデルと従来のシステムとの唯一の違いは、今のところ商業銀行と同様、お金を実際に生み出すことができないということです。以下がその流れです。

  1. 法定通貨で利益剰余金を確保し、正規プライマリディーラーで「Libra」と交換します。
  2. 自社が提供する商品やサービスと引き替えに、「Libra」を顧客に貸し出します。
  3. 顧客から「Libra」+「Libra」建ての金利を獲得します。
  4. 公認の正規プライマリディーラーで、「Libra」を売却して、法定通貨を得ます。

マネーサプライは増加しません。これが、中央銀行の信用創造方法と異なる点です。中央銀行が貸付を行えば、多くの場合、マネーサプライは増加します。

なぜ世界経済の金融の健全性を管理するために、一部の不気味な年老いた人々を信頼するのでしょうか。Facebookのザッカーバーグ氏を信頼しましょう!

私は、米国下院金融サービス委員会に対する米国上院議員マキシン・ウォーターズのばかげた声明や行動には全く与しません。彼女や他の政府機関の懸念が爆発したのは、国民を慮る利他的な感情からではなく、むしろ彼らの私服を肥やし、その地位を維持している金融サービス業界が転覆することに対する恐れから生じたものです。

しかし逆に、政府機関が「Libra」に急いで警告を発したということは、このプロジェクトには人間社会にプラスに働く潜在的な価値があるということなのです。

「Libra」と金銭的プライバシー

おかしいのは、かなり多くの人々が、「Libra」が表明する可能性がある経済的自由の損失に対して、急いで不満を訴えようとしたことです。この恐れは見当違いで、金銭的なプライバシーは既に存在しませんし、デジタル金融システムの世界にも存在することはないでしょう。それがFacebookであろうと、米国連邦準備銀行であろうと、中国人民銀行であろうと、中央集権的な法定通貨の電子化がすぐそこまで来ているのです。いずれ現金は違法になるでしょう。

「Libra」がローンチされて良かったことは、金銭面のプライバシーの喪失について心配している人々が、オルタナティブ投資を模索せざるを得なくなった点です。好奇心旺盛な一般大衆が、この新しいデジタル時代の金銭面のプライバシーの安全性について熟考するにつれ、ビットコインやその他の仮想通貨は利益を得ることになるでしょう。

「Libra」とそれによって触発された議論は、ビットコインにとって最高のニュースです。20億人の人々が、自分たちの経済面を過剰にコントロールしている企業を今は受け入れていますが、将来は恐れることになるでしょう。ビットコインにとって、好奇心は最高の相場上昇要因です。

オーグメンティッドリアリティとバーチャルリアリティへの投資を通じて、Facebookは全く新たなデジタルワールドを創造しようと考えているようです。「Libra」は、この仮想的存在の原動力となる経済的なマナ(力)になり得ます。 私たちが仮想現実に夢中になっている間に、Facebookに心酔し過ぎて、物理的な私たちの身体がガチガチになってしまうようなことがありませんように。ザッカーバーグ氏よ、どうぞお手柔らかに。末永いおつきあいを。

BitMEX 仮想通貨トレーダーダイジェスト

原文:BitMEX Crypto Trader Digest

台北で行われるアジア・ブロックチェーン・サミット2019

2019年6月27日、当社は仮想通貨業界において、新たな記録を打ち立てました:XBTUSDのオープンインタレスト(未決済建玉)が10億ドル超、XBTUSDの取引高が130億ドル超、すべてのBitMEX商品の取引高が160億ドル超となりました。この期に及んでもまだ、Nouriel Roubini氏は、仮想通貨は茶番劇だと信じています。来週、台北で行われるアジア・ブロックチェーン・サミットで、彼と当社のCEOであるArthur Hayesが直接対面します。どうぞご覧ください。

WebSocket APIフィードの中断(2019年6月27日)

原文:WebSocket API Feed Interruption, 27 June 2019

2019年6月27日07:50から07:58UTC(日本時間 同日16:50から16:58)の間、予定されていたマーケットデータ配信サービスのアップグレード中に以下のWebSocket APIフィードが中断されました。

  • Account, affiliate, execution, funds, instrument, margin, order, position, trade, transact, wallet


BitMEXのウェブサイトの利用者の中には、この期間中に一部のデータが更新されないことにお気づきの方もおられたように、最新トレードパネル、オープンオーダーパネル、約定パネル、ポジションパネルなどです。

この期間に影響を受けなかったパブリックフィードは、次のとおりです。

  • Funding, insurance, liquidation, settlement, impactQuote, impactQuoteBin1m, quote, quoteBin1m, quoteBin5m, quoteBin1h, quoteBin1d, tradeBin1m, tradeBin5m, tradeBin1h, tradeBin1d, orderBookL2_25, orderBook10, orderBookL2


この期間中も注文の指示は処理され続け、取引エンジンへの影響はありませんでした。

この問題により、ユーザーREST APIリクエストにサービスを提供するミラーのサブセット内のデータが不完全な状態のままになっておりました。この副作用として、BitMEXのウェブサイトでは、データが復旧している間の90分間に、既にキャンセルされた注文が、オープンオーダーとして観察されるケースがございました。この期間中の更新を行っていない可能性のあるAPIユーザは、REST APIを使ってデータを埋めあわせることが可能です。


Webサイトで注文キャンセルの問題が発生した場合は、Webブラウザを更新してください。ご迷惑をおかけして申し訳ございません。

詳細については、サポートまでお問い合わせください。

WebSocketのレート・リミットの問題につきまして(2019年6月25日)

原文: WebSocket Rate Limiting Issue, 25 June 2019

6月25日 21:09:00UTC(日本時間 26日06:09:00)、当社はAPIレイヤーのアップデートをリリースしましたが、本来ならば免除されるはずの特定のテーブルに対するレート・リミットのWebsocketサブスクリプションが誤ってカウントされ始めました。このアップデートは、WebSocket APIを頻繁に利用するお客様に影響を与えた可能性があります。6月26日00:19UTC (日本時間 同日09:19)に問題が特定された時点で、すぐにアップデートをロールバックしてシステムは正常に戻されました。

ご不便をおかけして申し訳ありません。どのサブスクリプションがリクエスト・レート・リミッターから免除されるかについての詳細は、以前のブログ記事ご参照ください。

ETHUSD オーダーブックフィードでの問題につきまして(2019年6月24日)

原文: ETHUSD Orderbook Feed Issues, 24 June 2019

201962409:25:54 UTCから09:44:30 UTCの間(日本時間 同日18:25:54 から18:44:30 の間)、ETHUSDorderBookL2orderBookL2_25orderBook10、およびquoteリアルタイムwebsocketフィードは問題のある状態でした。この間、上記フィードのETHUSDオーダーブックは正しく表示されていませんでした。

検出されてから1分以内に、問題が発生した根本的な原因が特定され、解決がなされております。この問題は、数時間前に開発環境にデプロイされていたorderBookL2計算の最適化においてバグを引き起こした稀な注文イベントのシーケンスが原因でした。この変更は元に戻されています。

取引エンジン自体において注文への影響はありませんでした取引エンジンにて処理された後のETHUSDオーダーブックの表示部分のみです。

将来的に同様の問題が発生する可能性があることを検出し、早期に警告するために、追加の自動フィードバリデータを導入しました。

ご不便をおかけして申し訳ありません。さらにご質問がある場合は、弊社のお問い合わせフォームからサポートにお問い合わせください: https://www.bitmex.com/app/support/contact

重要なセキュリティアドバイスについての更新(2019年6月)

原文:Important Security Advisory Update, June 2019

概要:顧客アカウントへの不正アクセスの試みが増えています。次の方法で、お客様のBitMEXアカウントおよび個人アカウントを保護してください:すべてのアカウントに対して2要素認証(2FA)を有効にし、そしてパスワードマネージャを使用してください。

セキュリティは、常にBitMEXの最優先事項です。だからこそ私たちは、顧客の資金を守るために、手動で複数の署名を持つコールド・ウォレットの設定を採用した最初のプラットフォームとなりました。私たちは常にセキュリティプロトコルを見直し、当社の基準を改善しています。当社はプラットフォームのセキュリティとお客様のセキュリティを継続的に改善しています。

2016年に、大規模なボットネットのセキュリティ情報再利用の攻撃を受けて、BitMEXで固有のパスワードを使用することの重要性を強調したブログ記事を公開しました。さらに、 「二段階認証」 または 「多要素認証」 と呼ばれる2FAを有効にすることを推奨しました。この2FAは、ログイン時のユーザー名とパスワードだけでなく、一意の時間ベースのトークンの入力も要求することで、アカウントにセキュリティ層を追加します。トークンは、Google AuthenticatorやAuthyなどのソフトウェアベースの認証アプリ内で携帯電話に保存できます。

アカウントを保護するには、強力な固有のパスワードを常に使用し、多要素認証およびパスワードマネージャと組み合わせて、常に強力で一意のパスワードを使用する必要があります。

最近では、顧客アカウントへの不正アクセスやその試みが増加しています。アカウントで2FAを有効にすることは、これらの攻撃から自分自身を保護するための最良かつ最も簡単な方法です。

さらに、我々は、経済的動機に基づく犯罪者が利用する洗練された手法及び戦術の継続的な増加を確認しています。その一例として、攻撃者が即座に引き出し要求を実行するのではなく、攻撃者が同じように制御している別のアカウントに対して故意に損失を与えることによって、口座から資金を引き出すことを観察しました。これらの攻撃の多くは事前に特定されており、この活動が検出されたときは排除し続けます。

アカウントの乗っ取りの際に繰り返し使用されている手法の一つは、アカウントへの不正ログインによって送信されるはずのBitMEXのメールログイン通知を無効にすることです。攻撃者は、引き出し許可を持つAPIキーを作成するために、侵害された顧客アカウントで二段階認証を有効にしようとする可能性もあります。ほとんどすべてのケースで共通しているのは、顧客が引き出し通知またはログイン通知などその他のアカウント関連のEメール通知を見ていない可能性があるということです。

我々は二要素認証やその他のログインアクセス機能の強制使用などの方法を確認しながら、次の変更を行いました。

  1. 設定によりログイン通知メールの送付が無効にできなくなりました。既存の通知設定にかかわらず、アカウントへのログインがあった場合にはメール通知が行われます。
  2. APIを介して作成された引き出し要求は、使用されたAPIキーが2019年6月10日午後8:00(UTC)より前に作成されたものでない限り、引き出しを確認する電子メールでの検証ステップを完了する必要があります。

これらの変更は、お客様のアカウント・セキュリティを向上させるためのステップですが、これが完全なソリューションではないことを認識することも重要です。二要素認証を有効にすることが最も推奨されます。

上記に加えて、BitMEXは我々の顧客が経験した全てのアカウント乗っ取りをレビューし、侵害されたアカウントに共通するいくつかの要因を特定しました。

  1. パスワードの再利用、またはBitMEXプラットフォームおよび顧客の個人的なメールアカウントから簡単に推測が可能なパスワードの使用
  2. 個人のメールアカウントが侵害され、パスワードのリセットを通じたアカウントの盗難
  3. お客様のコンピュータへのマルウェアの侵入、パスワードの盗難を経たBitMEXプラットフォームへのログイン

これらの攻撃に対抗するためには、警戒を保ち、セキュリティに対する規律あるアプローチを採用することが重要です。上記のすべてのシナリオでは、二要素認証を使用することでアカウントが侵害されるリスクが大幅に減少します。このことは、二要素認証にセキュリティ・キーが使用された場合、攻撃の100%がブロックできることを示した、Googleによる最近の調査でさらに強調されています。

我々はお客様に二段階認証を強制的に適用することを検討していますが、次のような優れたセキュリティ・プラクティスを採用することの重要性を改めて強調します。

これらの手順は、BitMEXアカウントだけでなく、機密情報を保存する個人アカウントでも実行する必要があります。

  1. 2要素認証を有効にする
    1. Google Authenticator Authy など、利用可能な多くの選択肢の1つを利用することをお勧めします 。
  2. 強固で一意のパスワードを使用し、 LastPass などのパスワードマネージャを利用する
    1. 強力なパスワードは、文字、数字、記号(@、#、$、%など)の組み合わせである10文字以上(および文字数が多いほど強力なパスワード)で構成されます。パスワードは通常大文字と小文字が区別されるため、強力なパスワードには大文字と小文字の両方の文字が含まれます。
    2. Facebook、Spotify、Instagram などのソーシャルメディアアカウントには、BitMEX取引アカウントや銀行アカウントと同じパスワードを使用しないでください。強固で一意の、アカウントごとに異なるパスワードをご使用してください。
  3. 既存のリスクを評価する
    1. HIBP のようなサービスを利用し、お客様のパスワードが第三者による侵害で漏洩したかどうかを確認してください 。
    2. お客様の残高がいくつであるかを確認するために定期的にアカウントをチェックしてください。
    3. アカウントの定期的な勘定調整(reconciliation)は、すべての取引がお客様によるものであることを保証する有用な方法でしょう。
  4. お客様の連絡先リストにsupport@bitmex.comを追加し、BitMEX からのメールが迷惑メールフォルダに届いていないことを確認する
    1. bitmex.comからの公式のメールをフィルタリングしていないことを確認してください。これらの連絡には、ログインおよび出金通知が含まれます。
  5. BitMEXサポートはお客様のアカウントのパスワードを要求しません

BitMEXでは、セキュリティを非常に重視しています。我々は、社内外でセキュリティ機能を進化させ続けていますが、セキュリティは最終的には個人の責任でもあります。オンラインアカウントにデジタル資金がある場合は、上記のようにアカウントの安全性/セキュリティを確保するための対策を講じることが重要です。

アカウントに異常が見られた場合は、すぐに BitMEX のサポートページにご連絡ください。

2019年第3四半期の四半期先物リストについて

原文: Q3 2019 Quarterly Futures Listings

2019年6月14日 8:30 UTC(日本時間同日 17:30)に、BitMEX は新しい四半期先物契約の取扱が始まります。

2019年第3四半期の現在および今後の先物契約とその決済については、以下の表をご覧ください。太字の行が新しい契約になります。

コード ペア 取り扱い開始日 決済日
ADAM19 Cardano / Bitcoin 2019年3月15日 2019年6月28日
ADAU19 Cardano / Bitcoin 2019年6月14日 2019年9月27日
BCHM19 Bitcoin Cash / Bitcoin 2019年3月15日 2019年6月28日
BCHU19 Bitcoin Cash / Bitcoin 2019年6月14日 2019年9月27日
EOSM19 EOS Token / Bitcoin 2019年3月15日 2019年6月28日
EOSU19 EOS Token / Bitcoin 2019年6月14日 2019年9月27日
ETHM19 Ether / Bitcoin 2019年3月15日 2019年6月28日
ETHU19 Ether / Bitcoin 2019年6月14日 2019年9月27日
LTCM19 Litecoin / Bitcoin 2019年3月15日 2019年6月28日
LTCU19 Litecoin / Bitcoin 2019年6月14日 2019年9月27日
TRXM19 Tron / Bitcoin 2019年3月15日 2019年6月28日
TRXU19 Tron / Bitcoin 2019年6月14日 2019年9月27日
XRPM19 Ripple Token (XRP) / Bitcoin 2019年3月15日 2019年6月28日
XRPU19 Ripple Token (XRP) / Bitcoin 2019年6月14日 2019年9月27日
XBTM19 Bitcoin / USD 2018年12月17日 2019年6月28日
XBTU19 Bitcoin / USD 2019年3月15日 2019年9月27日
XBTZ19 Bitcoin / USD 2019年6月14日 2019年12月27日

2019年6月4日の定期システムアップデートについて

原文: Scheduled System Update, 04 June 2019

2019年6月4日1:00 UTC(日本時間同日10:00)から 3 – 5時間程度、当社データベースサービスに対する定期システムアップデートを行います。取引、ログイン、およびその他の主要なAPI機能は引き続きお使いいただけますが、更新期間中は次の機能がお使いいただけませんのでご注意ください:

  • 新規アカウント登録
  • メール検証
  • 2要素認証を有効にする
  • 2要素認証を無効にする
  • パスワードのリセット
  • 出金
  • 設定を更新する
  • Trollboxのアカウントをミュートにする
  • APIキーを作成する
  • APIキーを無効にする
  • APIキーを有効にする
  • APIキーを削除する

システムのアップデートが完了したら、再度お伝えいたします。


ご不便をおかけして申し訳ありません。この定期アップデートについてご不明な点がございましたら、お気軽にサポートへご連絡いただけましたら幸いです。こちらのコンタクトフォームから連絡が可能です: https://www.bitmex.com/app/support/contact

Websocket 遅延について 2019年5月30日

原文: Websocket Latency, 30 May 2019

2019年5月30日 16:00-17:00 UTC(日本時間翌日01:00-02:00)の間に、大きな市場変動の間に取引エンジンによって生成されたトラフィックの急上昇のため、Websocket APIにおいて大きな遅延が発生しました。またこの期間中、一部のWebsocket接続は、内部メッセージング層のメモリが制限に達したため市場データが更新されず、再接続が必要になりました。

処理能力を大幅に向上させ、Websocketフィードの全体的な待ち時間を短縮するため、当社のエンジニアは、すでに計画されている市場データ配信アーキテクチャの戦略的アップグレードにおける開発努力を加速させています。このアップグレードは今週テストネットリリースの予定で、メインプラットフォームにリリースされた際にユーザー様へお伝えします。

さらにご質問がある場合は、弊社のお問い合わせフォームからサポートにお問い合わせください: https://www.bitmex.com/app/support/contact

 

BitMEX クリプトトレーダー・ダイジェスト

BitMEX テクノロジー・スケーリング パート2:100倍への道

今日は、この連載のパート2をお届けします。オーバーロードと水平方向のスケーリングに関する問題について深く掘り下げます。前代未聞のボリュームを処理するためのこれまでの取り組みの結果について議論し、BitMEXエンジンの各パーツ、すなわち、シリアルでなければならない部分、並列化できる部分、そしてBitMEXAPIファーストの利点について詳しく説明します。

BitMEX リサーチデスク発

ライトニングネットワーク(パート2)-ルーティング料金の経済学

要旨: BitMEXリサーチは、ライトニングネットワークのルーティング料金の市場動向と、ライトニングノード事業者が、流動性を提供するための金銭的インセンティブについて分析します。 ルーティング問題については、そのコンピュータサイエンス的側面ではなく、ネットワークの主要な課題として、ライトニングのルーティング料金と、チャネルの流動性プロバイダーにとっての投資収益との間の相互関係とバランスを特定します。少なくとも理論上は、ライトニングネットワークの規模が拡大すると、金利や投資家感情の変化など、より広範な金融市場の状況が、ライトニングネットワーク料金の市場に影響を与える可能性があります。しかし、長期的に見れば、一般的な経済情勢がどうであれ、競争が、価格の主な決定要因になると考えられます。市場への参入障壁が低いということは、流動性プロバイダーにとっての投資収益よりも、そのバランスがユーザーや手数料の低下に有利に働くことを意味する可能性があります。

(写真提供:Pexels)

シュノア(Schnorr)署名とタップルート(Taproot)ソフトフォークの提案

要旨:新たなデジタル署名スキーム(Schnorr)やタップルートと呼ばれる補完的なアップグレードを含む、最近のビットコイン・ソフトフォークのアップグレード提案の概要とその状況をお伝えします。これらは、新たな機能を追加して、ビットコインのスマート契約機能を拡張しようとするものです。 アップグレードは、スケーラビリティとプライバシーの両方を同時に向上させるよう構成されています。複雑さが増すことを除けば、この提案に重大なデメリットはありませんが、最も物議をかもしているのは、これ以外に期待できる機能がない可能性が高いことです。結論として、多くの人がアップグレードを楽しみにしており、これに大きな期待を寄せていますが、忍耐が肝心だと言えるでしょう。


(写真の出典:Pexels)

ビットコイン・キャッシュSV – 6 ブロック・チェーンスプリット

要旨:2019年4月18日、BitMEX リサーチ・ビットコイン・キャッシュSVノードは、2ブロックの再編成を経験しました。まず3ブロックの再編成、次に6ブロックの再編成です。今回の短い記事では、一時的なチェーンスプリットに関するデータとグラフを提供します。チェーンスプリットは、コンセンサスに関する問題ではなく、大きなブロックでは伝播に時間がかかりすぎるという問題によって発生するようです。当社の分析によれば、スプリットに関連した二重の支出はなかったということが判明しています。

イニシャル・エクスチェンジ・オファリング(Initial Exchange Offerings)

要旨:この記事では、比較的新しい現象、イニシャル・エクスチェンジ・オファリング(IEO)に関するデータを提示します。2019年第1四半期のICO市場は、資金調達額ベースで前年比約97%減少しました。資金調達が比較的困難な現況に鑑み、プロジェクトの中には、ICOの「C」を「E」に変更したところもありました。おそらくこれは、資金調達を支えるための試みでしょう。少なくとも今のところ、この試みはある程度成功しているようで、年初来で約4,000万ドルが集まっています。ただし、長期的な投資家に対する当社の見通しは、引き続き懐疑的です。

中国へ行こう!

アメリカでは、「ハートランド(製造業と農業分野で主要な役割を負い、大きな商業都市や小さな町が寄せ集まっている中西部地域」、「ラストベルト(中西部地域と大西洋岸中部地域の一部にまたがる脱工業化が進んでいる地帯)」、「フライオーバー(アメリカの東海岸と西海岸を結ぶ飛行機が頭上を飛び越えていく、比較的近代化が遅れたアメリカ中央部)」といった地域の人々や、「非正規雇用者」らは、1980年代から現在まで、技術と金融の強気市場に参加してきませんでした。トランプは、ホワイトハウスにこの不満をぶちまけ、チャイニーズバッシングによって、選挙区民の歓心を引いています。そうです。トランプは、2020年の大統領選挙で、民主党員に圧勝すると考えるべきです。私はこの予測に基づいて取引します。
 
中国では、かつて田舎に住んでいた農民たちが農村を後にし、アメリカの上流中産階級に手頃な価格で販売する、がらくたのような品物を大量生産するための工場で働き始めました。習近平と中国共産党は、30年が経過した今も、大量の農民たちが幸せに暮らせるよう、賃金成長を続けなければなりません。これは、現実的な需要がなくなれば、重工業や製造業を支え続けるために、中国が紙幣を印刷するということを意味します。
 
アメリカも中国も、自国民のための労働市場を必要としています。貿易戦争はこの対立の表れです。残念なことに、この「戦争」は勝っても負けても、格差社会という構造的な経済問題を解決することはできません。それは、トランプと習の双方にとって、人々の目をそらすための都合の良い道具に過ぎません。
 
中国が不運なのは、自国の国内総生産(GDP)を成長させるために十分に機能する消費者主導の経済が存在しないことです。その代わり中国は、経済活動の創造を、紙幣の印刷に頼っています。貿易戦争の結果、中国は、成長率を「許容できる」水準に保つために、長期的には無意味ではあっても、紙幣をますます印刷し続けるようになりました。
 
私は、GDPは政治的な数字であるというマイケル・ペティスの見解に同意します。北京がGDP成長率を決め、その目標を達成するために、紙幣を印刷するのです。それは、中国経済の真の経済的健全性を示すものではありません。私は、中国のマクロ経済学を理解しようと真剣に取り組んでいるすべての人に、彼のニュースレターの購読を強く勧めます。高価ですが、たいへん価値のあるものです。
 
ではビットコインに戻りましょう
 
ビットコインは金融資産であり、マネーと信用の流れは、将来の価格推移を理解する上で非常に重要です。FRBPBOCは、2019年にバランスシートの規模を拡大すると約束しています。このことは、ビットコインにとってプラス要因です。
 
私が中国により注目する理由は、信用創造の規模が、毎年、どの国をも凌駕するほど、史上最大規模に拡大していることです。もう一つ考慮すべき重要な点は、中国の人々が実際に起こっていることに対して、幻想を抱いていないということです。 アメリカ人とは違って、普通の中国人は政府を信用していません。
 
アメリカ人は、アメリカが大好きです。アメリカ国内を歩いていると、アメリカの国旗をデザインしたものを身に着けている人をよく目にするでしょう。一方、中国の街を歩いてみてください。中国の国旗をファッションとして身につけた人よりも、バレンシアガのハンドバッグの方を多く目にすることでしょう。
 
1980年代初頭以来、中国は、人民元の切り下げと切り上げを何度も繰り返してきました。それは、合理的な判断でした。2017年初め以来、PBOCは、人民元を比較的安定させています。実際、金融引き締めにさえ動きました。しかし、貿易戦争がこの状況を一変させ、今では2008年の時と同じように、紙幣を印刷しています。その圧力は為替レートを中心にして高まり、PBOCはいつか金融引き締めを行って、GDPの成長を鈍化させるか、人民元を切り下げることになるでしょう。
 
中国の資産家は愚かではありません。彼らは終わりが近いことを知っています。最近、CNYがマジックナンバーである7.00に向かって上昇しているため、ビットコインは低迷から脱し、2倍以上になりました。


上のチャートは、20156 –  201512月および20191 –  20195月の2つの期間におけるUSD / CNH(これはオフショアのCNYです)とビットコイン / USDの価格推移を示したものです。このグラフは、人民元が急激に下落しているときは、ビットコインのパフォーマンスが良いことを示しています。
 
2019年の汚点は、中国の主要取引所がビットコイン/ CNY取引を提供しなくなったことです。今、中国のトレーダーは、中国のOTC市場でビットコインを取得しなければなりません。OkcoinHuobiが中国で大量に販売されているのを見たことがないからといって、彼らが中国市場へのサービス提供をやめたわけではありません。OTC市場は活気にあふれており、彼らは、買い手と売り手が中国で出会うことを可能にするための政治的に受け入れ可能な方法を見出したのです。
 
間違いなく中国最大のOTCトレーダーである趙東(Zhao Dong)氏は、成功した10億ドルのBitfinex LEO IEOを担当する主要人物の一人です。 彼は、Bitfinexをサポートする記録を中国の仮想通貨社会に送り出し、彼の強さとネットワークは、Bitfinexが中国のトレーダーを呼び戻すのに役立ちました。中国はまだ重要です。
 
転機となる重要な水準は7.00です。 PBOCが、人民元がこのレベルを突破することを許した場合、趙氏のような一般の人々は、先を争ってビットコインやその他の仮想通貨を手に入れようとするでしょう。2015年のように、突然の急な人民元の下落により、仮想通貨市場で、再び壮大な強気相場が始まる可能性があります。

CをEと入れ替える


疑わしくなったら、名前を変更しましょう。 最近はICOが禁句なので、IEOInitial Exchange Offerings)と呼ぶことにしましょう。2019年は、IEO市場開始の年となりました。BitMEXリサーチは、IEO市場の始まりについて分析した素晴らしい記事を書きました。

かつてICOという言葉を書けば、たいした能力がなくても、インターネットに接続しさえすれば、WordPressサイトを立ち上げ、ビットコインやイーサリアムのアドレスを入力して、たいしてうまくもないホワイトペーパーでその場しのぎのものを作成することができました。そして、ものの数ヶ月で、そのチームは仮想通貨の億万長者になりました。弁護士や規制当局が皆怖がって逃げ出した後、ICO市場は消滅したのです。

IEO市場は、その灰の中から立ち上がったのです。今回は、ただ誰かがお金を集めるのではなく、最も活気のあるユーザーベースを持った取引所が、門番になりました。ICOプロジェクトは、BinanceBittrexKrakenBitfinexなど、どこにでも押し寄せました。投機家なしにICOを推進することはできません。成功した取引所は皆、彼らを呼び込んでいます。取引所は、たくさんのアマチュアの金融トークンアドバイザーが高い金利を取るのを許しておかず、そうした人々をプロセスから完全に排除しました。

最も直接的なIEO投資は、取引所自体に投資することです。Binanceは、BNBトークンを使用してトークンの取引所を開発しました。Binanceは、取引所からの利益で市場内のBNBを買い戻すと約束しました。トレーダーにBNBの所有を促すために、Binanceは手数料の割引を行い、最近では、投資家たちに、今流行のIEOに参加して、BNBを賭けるよう求めました。

ICOマニアは、ビットコインとイーサ-を非常に上手に扱いました。ICO取引で得られる利益が尋常ではないことを耳にした人が増えるにつれ、多くの人々が仮想通貨エコシステムに参加するようになりました。このため、彼らが自然と購入した最初の資産は、ビットコインかイーサ-だったのです。しかし、それらの多くは、シットコインに姿を変えたものの、行き詰まってしまいました。

仮想通貨が冬の時代を迎えた今、問題は、どんな新しいことをやれば、投機家が仮想通貨資本市場に戻ってくるかということです。Bitfinexの話に入りましょう!

テザー(Tether)、すなわちBitfinexの英雄たちは、支払処理会社であるCrypto CapitalBitfinexにマネーへのアクセス権を与えることができなくなったとき、新たな段階に入りました。 Bitfinexはテザーから「融資」を受け、ひとたびこのことがNYAGを通じて公開されると、Bitfinexは申し開きをしなければなりませんでした。

疑わしいときにはIEOを!! Bitfinexは、新たなシットコインの IEOでカモフラージュして、過去最高額のエクスチェンジ・トークンを発行しました。彼らはCrypto Capitalの穴を埋めるために、独自に10億ドルを調達し、米ドルのキャッシュに11の関係で裏付けられたテザーを維持しようと計画したのです。

コミュニティは彼らの味方に付きました。Bitfinex LEOエクスチェンジ・トークンは、 2週間以内に、個人から10億ドルを調達しました。これは、本当に驚くべきことです。

LEOのホワイトペーパーと米国内でIPOを行うためのフォームS1をお読みください。取引をしようとするコミュニティがいくら増えても、LEOのホワイトペーパーは、フォームS1の書類に比べ、ものすごく薄っぺらいのです。
 
資本構造?

IEOは企業の資本構造のどこに位置しているのでしょうか? これは素晴らしい質問です。 BNBLEOのようなエクスチェンジ・トークンの場合、あなたには何の権利もないようです。それはキャッシュフローがないことを意味するわけではありませんが、取引所はゲームのルールを、自らの都合に合わせて変更することができます。そうした事態を阻止するものは、料金を支払うことで、その取引所を支援し続けようとするコミュニティの意思以外にないのです。
 
コミュニティに焦点を当て、正しいことをする取引所は、一般的に言って、そうしない取引所よりもうまくいくでしょう。Binanceは、仮想通貨トレーダーが望むものを提供することによって、トップの座を勝ち得た組織の好事例です。トレーダーたちは、シットコインを望み、カリスマ的なCEOを望み、大もうけを望んでいたのです!!
 
シットコインゲームにおいて、Binanceはすべてを上場し、熱心なファンとなるコミュニティを形成しました。 Poloniexのような取引所は、トレーダーのマインドシェアを維持することができず、新興企業にやられてしまいました。
 
あなたはIEOエクスチェンジ・トークンの保有者として、何か法的権利を持っていますか? そうかもしれませんが、よく分かりません。ある取引所があまりにも長期間、コミュニティを悪用すれば、ほかの誰かに取って代わられるでしょう。誰にでも取引所を開設することはできるのです。そして、10万ドルで、標準以下のマッチングエンジンを喜んで提供するホワイトレーベル技術のプロバイダーはいくらでもいます。大もうけを目論む人々が、トッププレーヤーたちが手にした手数料を見て、仲間に加わりたいと思います。だから、仮想通貨は従来の株取引と異なるのです。伝統的な証券取引所を作りたいのであれば、どうぞがんばってください。あなたに数億ドルの資金があり、見果てぬ夢を追い求めることができますように。

ブルマーケット・ベビー
 
Bitfinex2週間以内に史上最大のIEOを実施することができるなら、コミュニティは非常に喜ぶでしょう。トレーダーは、損失を埋め合わせるために、この2年を費やしてきました。彼らは、光沢のある新たな安物の宝石に今にも飛びかかろうとしています。手綱を引き締めて備えよ!

コンベクシティもう少しでやっつけられた

BitMEX20141124日にローンチされて以来、仮想通貨デリバティブ取引は急増しました。私は、未来はデリバティブ取引に掛かっているという見方から、さまざまなベンチャーキャピタル会社を誘いましたが、徒労に終わりました。当時、サポートは、すぐには得られませんでした。 しかし、2019年の現在も私は生き延びています。あのとき失敗して本当によかったと思います。
 
OKExDeribitで取引されているBitMEX XBTUSD永久スワップとその他の様々な契約は同種のものです。これらの契約はすべて、USDで固定された額のBitcoinを取引することを可能にします。これらをインバース・デリバティブ・コントラクトと呼びます。多くのベテラントレーダーは、私がこの契約構造の微妙な、しかし深遠な意味について長々と話すのを聞いたことがあるでしょう。しかし、現在多くの新入トレーダーが、デリバティブ取引に挑戦しているため、再教育コースが必要です。
 
これは一般的な見方に反しますが、私は、BitMEX Rekttwitterフィードが熱狂することを好ましいことだとは思っていません。私は、長期的な儲けを狙っているのです。清算中に資本を台無しにしてしまうより、BitMEXに取引手数料を支払いながら、長期間、利益を得て、トレーディングキャリアを楽しんで欲しいのです。このため、トレーダーが成功事例について知ることは、私にとっても、BitMEXにとっても、最大の関心事です。
 
私は、当社のトレーダーが大好きですが、清算について笑うのを聞くと苛立ちます。本物のトレーダーは適切なリスク管理を実践しているため、清算されることはありません。
 
上がるためには下がらなければならない
 
コンベクシティやガンマは、価格に関する契約の価値の2次的なデリバティブです。コンベクシティを正しく使用するなら、ポートフォリオの収益を大幅に拡大することができます。しかし、コンベクシティが、自分が取引しているデリバティブにどのような影響を与えるのかを理解していない場合は、繰り返しボロボロにされてしまいます。
 
インバース・コントラクトにおいて、証拠金通貨は、ホームカレンシーと同じです。この記事では、XBTUSD契約を使いましょう。
 
ホームカレンシー: XBT (ビットコイン)
外国通貨: USD
証拠金通貨: XBT
USD 価格: 1 USD
XBT 価格: 1 USD / 価格 (XBT/USD の交換レートまたは .BXBT 指数)
 
10万コントラクトのロングポジションのXBTエクスポージャーが、価格に関してどのように変化するかを見てみましょう(.BXBTインデックス)。




まず、ロングサイドを見てみましょう。強気相場と弱気相場では、このようなポジションを組むのはおそらく投機家たちでしょう。ビットコインをロングにすることで非対称のリターンが発生するため、これは理にかなったことです。ビットコインは無限に上昇する可能性がありますが、下限はゼロです。自己資本利益率の観点から、底値でロングにし、高値でショートにする方が良いのです。ETH100ドル未満で拾った人は、このことをよく知っています。したがって、レバレッジと相まって、ほとんどの市場環境において、ロングポジションを組むのは主に投機家でしょう。

最初のチャートは、XBTの損益の特徴と曲率を示しています。直線は、契約が直線的に動いた場合の損益率を表し、曲線は、インバース・コントラクトのロングポジションの損益率を表します。すぐにお気づきでしょうが、市場が下落すれば、より多くのお金を失い、市場が上昇すれば、儲けは少なくなります。XBTに証拠金を委託しなければならないので、これは次善の策です。このように、委託証拠金は非線形的に増加します。このため、ロングは、下落市場において、急速に損失を被ることになるのです。 
 


次に、ショートサイドを見てみましょう。強気および弱気市場では、おそらくヘッジャーやマーケットメーカーがショートポジションを選択するでしょう。いずれの場合でも、これらの市場参加者は、ビットコインの値を米ドル建てで固定したいと考えています。インバース・コントラクトでは、XBTUSDのショートポジションと、フィジカル・ビットコインのロングポジションを組み合わせることで、USDの合成ポジションが生成されます。フィジカル・ビットコインのすべてが、BitMEXとのクロスマージンに設定されている場合、清算することはできません。
 
ロングサイドとは異なり、ショートは、プラスのXBTコンベクシティによって利益が得られます。ショートでは、価格が下がるほど、XBTが増加し、価格が上がるほど、損失は少なくなります。
 
これら2つの例から言えることは、ロングの投機家は、下落時により早く清算されるということです。このことは、現在、これらのデリバティブが支配的な市場で、なぜ資金投下より、資金の引き上げが極端に多いのか、またなぜインバーススタイルのデリバティブが、仮想通貨デリバティブの市場を支配する限り、そういうことが続くのかということを説明しています。
 
CME契約は、価格に関係なくXBTエクスポージャーが固定されており、USDエクスポージャーは、価格に対して直線的に変動します。これは、USDを指標とする投資家にとっては素晴らしいことですが、エクスポージャーをヘッジする人々にとっては問題となります。CMEのショートポジションをヘッジするために購入したビットコインは、CMEの担保として使用することはできません。これは、フィジカル・ビットコインを保有しているヘッジャーにとっては問題です。また、これは、クロス・コラテラルが解除されないなかで、貴重な資本を、デリバティブとスポットマーケットとの間で分割しなければならないマーケットメーカーにとっても課題となります。

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BitMEX テクノロジー・スケーリング パート2:100倍への道

原文:BitMEX Technology Scaling, Part 2: The Road to 100x  ALEX NIMMO

この連載のパート1では、BitMEXの起源についてお話しました。

今日は、この連載のパート2をお届けします。オーバーロードと水平方向のスケーリングに関する問題について深く掘り下げます。前代未聞のボリュームを処理するためのこれまでの取り組みの結果について議論し、BitMEXエンジンの各パーツ、すなわち、直列でなければならない部分、並列化できる部分、そしてBitMEXのAPIファーストの利点について詳しく説明します。

パート3では、すでに導入されているコードの最適化、並列化されたシステム、そして、特定の機能が除去された理由について説明します。さらに、公正で平等なアクセスを確保するためのBitMEXの取り組みについてお話します。そしてそれが、当社がコロケーションの提供を拒否していることと、どのようにつながるのかということについてもお話します。

では、始めましょう。

成長

BitMEXは、仮想通貨の分野におけるユニークなプラットフォームです。業界最高レベルのレバレッジと機能を提供するために、BitMEXの取引エンジンは、仮想通貨業界や従来の金融業界における他の多くのエンジンと根本的に異なります。また、非常に正確な取引とマージニングを提供することはできますが、それは、まだ、それほど速くはありません。

2017年のBitMEXの1日あたり平均取引量は、129倍に増加しました。これは驚くべき成長であり、2018年および2019年も成長を続けました。

2016-2018年の1週間あたりの取り扱い注文数

2018-2019年の1週間あたりの取り扱い注文数
このチャートは、1つ前のチャートの最後のピークから始まっていることに注意してください。

ご覧のとおり、1週間あたりの注文数も2017年から急増しています。特に興味深いのは、2018年7月は、注文数が比較的少ないにもかかわらず、USD取引で過去最高の80億ドルを記録したことです。この記録は、110億ドルの取引が行われた先週の2019年5月11日まで破られることはありませんでした。これらの記録は、1取引所において取引された1日あたりの仮想通貨取引額としては、依然として過去最高額であり、XBTUSD 永久スワップは、これまでで最も取引された仮想通貨商品です。この商品はこれまで、新規参入業者、既存業者を問わず、様々な仮想通貨取引所によって何十回も模倣されてきました。

2018年5月、当社は、取引エンジンでの注文のキャンセル、修正、および発注行動を最適化し、kdb +が提供できるような速度に合わせるために、内部データ構造やアルゴリズム、さらには監査チェックの改良に注力し始めました。既存のトレーディングエンジンが、現在行っていることをはるかに速いスピードで続けられるよう、当社はこの作業にたいへん注力しました。この努力により、非常に短期間でパフォーマンスを10倍以上に向上させたことをたいへん誇りに思います。パフォーマンスは、最初の30日間で4.6倍に、8月末までには10倍に向上しました。パフォーマンスが向上したことで、取引エンジンにおけるほぼすべてのオーバーロードが7月中旬までには解消されました。この驚くべき結果を達成したテクノロジチームをたいへん誇りに思います。

下記は、すべての書き込みリクエスト(注文の発注、修正、キャンセル)のオーバーロードをパーセンテージで示したもの。
赤いほど、オーバーロードが強いことを示します。

2018年5月5日

2018年7月16日

市場は当社のこの能力拡大に反応し、BitMEXの取引量は急増しました。当社の1日あたりのビットコイン取引量は、仮想通貨業界初の100万XBT取引の水準に達しました。この能力増大により、当社は、業界初のETHUSDクワント永久スワップのような革新的な新商品の発売を継続することができたのです。このETHUSD 商品は、上場から6週間で、業界一取引量の多い商品となりました。2018年11月、1日の取引量は200万ビットコイン近くに達し、2019年5月には110億ドルに達したのです。

7月のグラフでは、完全にオーバーロードが解消されているように見えますが、このレポートを読んでいるあなたなら、そのままの状態が続いたわけではないことをご存じでしょう。なぜ完全に修正されていないのでしょうか? なぜ100倍以上に達するよう、我々は努力を続けなかったのでしょか?

いくつかの背景をご説明しましょう。

順番待ち

BitMEX上のリクエストに対するサービスは、チケットカウンターに並んで順番を待つのと似ています。あなたは列(キュー)に並び、列が解消されたら、自分のリクエストを行います。

チケットを購入するのにどのくらい時間がかかりますか? まあ、列をなしていなければ、非常に速く済ませることができるでしょう。インタラクションは、少なくとも個々のリクエストに対応している間は続きます。トラフィックとボリュームが非常に少ないほかのトレーディングサービスでもイライラが生じるのは、このためです。たとえリクエストのキューがそれほど長くなくても、最大能力が低い場合は、そうなります。

キューが非常に長い場合はどうなるか考えてみましょう。あなたのリクエストが処理される間だけでなく、あなたの前にいるすべての人の処理が終わるまで待たなければなりません。たとえ世界一やり手のスタッフがいたとしても、順番待ちの列ができ始めたら、普通は非常に不満を感じるものです。

単純で非常に素早く処理されるリクエストもありますが、複雑で時間のかかるリクエストもあります。リクエストそのものを回避することができる場合(たとえば、ユーザーの利用可能残高が、リクエストを完了するのに必要な額に達していない場合)、自動チェックインカウンターやバッグドロップのような最適化システムを使って、そういう人たちが順番待ちの列に入らないようにすることもできます。

Webサービス上のトラフィックも同様です。 たとえ個々の要求は非常に素早く処理できたとしても、たったひとつのリソースのために列ができれば、顧客満足度は低下します。

これと同じような話を以前聞いたことがあるでしょう。AmazonとAlibabaは、休日に大きなシステムダウンを起こしたことがありました。ツイッターには、この失敗を批判する声が上がりました。BitMEXを含む多くのプラットフォームもまた、たまに運悪く順番待ちの列を発生させしまうことがあります。

オーバーロード

ご存知かもしれませんが、「システムオーバーロード」は、この問題に対処するためにBitMEXが採用しているメカニズムのひとつです。信じられませんか?  いったいどうすれば、オーバーロードが「問題」ではなく、逆に「解決策」になるというのでしょう? オーバーロードは、業界ではむしろ「負荷制限(ロードシェディング)」として知られる情報システムにおいて利用される防御のための仕組みです。システムがクラッシュして、一切のリクエストが処理できなくなる状態になるのを避けるため、いくつかのリクエストを無視することにより、システムのオーバーロードを回避するのです。

当社は、負荷制限に関する明確な規則とそのメカニズムを説明するための文書を公開しました。

未処理のリクエストの列がいっぱいでないときに注文を出す

未処理のリクエストの列がいっぱいであるときに注文を出す(オーバーロード)

これを理解するために、負荷制限を持たないシステムを考えてみましょう。需要の増加に伴い、順番待ちの列ができ、その列が長くなり始めます。

最悪の場合、どうなるでしょうか?  市場が動いているとき、トレーダーの巨大な群れは、ポジションを増やしたり減らしたりするために、競って発注します。遅延はそのうち解消されると思うかもしれません。すなわち、サービスの質が低下するにつれて、トレーダーは発注ペースを落とし始め、ひとつずつ処理が終わるのを確認してから、次の注文を出すようになると思うかもしれません。しかし、実際には逆のことが起こります。応答時間が長くなると、自動裁定取引者は、迅速に市場に参加して、他の取引所と同等の流通価格を維持するということができなくなります。また経験豊富なトレーダーは、価格差を把握し、手動でより有利な取引を行おうとしますが、こうした行動がさらにキューを長くしてしまいます。

何らかの予防策がなければ、キューは何分もの遅れにつながる可能性があります。ユーザーが、待機中の注文を効果的に発注できなくなるにつれ、オーダーブックのスプレッドは拡大します。注文が実際にキューを通過し、執行されるまでの間に、素晴らしい市場価格が、ひどい価格に変わってしまいます。このような状況では、取引は事実上不可能です。これは単なる仮説ではありません。他の仮想通貨市場も直面している共通の課題なのです。

これに対するBitMEXの解決策は、取引エンジンのキューに入れる注文管理リクエストの最大数を制限することです。取引エンジンの前には、リクエストを、読み取り(すなわち、GET / api / v1 / positionなどのデータを取りに行くこと)と書き込み(たとえば、注文の発注/修正/キャンセルおよびレバレッジの変更など)を識別するサービスがあります。書き込みの場合は、メインエンジンに委譲され、キューができることになります。このキューが長くなり過ぎた場合、キューに参加させて待たせるのではなく、すぐに注文を拒否するようにしました。このキューの長さは、最悪の場合でも3~5秒のレイテンシー(待ち時間)になるよう、エンジンのパフォーマンスに合わせて調整されます。

負荷制限に関する当社の文書によれば、キャンセルのような特定の種類のリクエストは、そのサイズに関わりなくキューに入ることができますが、他のリクエストと同様、列の最後尾に並ぶことになります。

このようにすれば、トレーダーは、注文がキューの最後尾に並んだ後に、執行に時間がかかるということを知るのではなく、システムの遅れを即座に把握することができます。このため、エンジンが減速することはありません。実際、オーバーロード中は、エンジンが最大注文数に達すると、オーダーブックとトレードフィードは非常に速く動きます。

オーバーロード中の取引

トレーダーの中には、取引がオーバーロード中も続くということに不満を抱く人もいます。実際、私たちはこのことに関して、ツイッターやトレーダーのチャットルームで、多くの陰謀論を目にしてきました。基本的に、これらは真実ではありません。BitMEXのすべてのトレーダーは、平等にアクセス権を有し、同じキューの最後尾に並びます。取引エンジンはいつでも、キューに並んでいる人のリクエストから可能な限り速く処理していきます。

システムに入力する注文の数が、システムが処理できる数の5倍に達したら、注文の20%のみが受け入れられ、80%が拒否されます。どの注文が拒否され、どの注文が受け入れられるかに関しては、単に注文が到着した時点でキューに空きがあるかどうかで決まります。あなたのリクエストが、別の注文に対するレスポンスが行われた直後にシステムに到着した場合、キューが最大限度数を下回るため、あなたのリクエストは受け入れられることになります。あなたの直後に提示された注文は、受け付けられないかもしれません。

取引のピーク時には、BitMEXの注文入力は、通常の2030倍に膨れあがります! 1分あたりの執行取引が1億ドル以上に達したこともあります。もしこの状態が続けば、取引量は1時間あたり60億ドル、1日あたり1440億ドルを超えることになります。これは、BitMEXや他の仮想通貨プラットフォームで1日に記録された最高取引量の13倍に相当します。

画像上部:合計リクエスト数 紫= API、青=フロントエンド。

画像下部:10秒ごとに拒否された注文比率(パーセンテージ)。この事例は、異常に高い比率を示しており、オーバーロードが最悪であったことを示しています。実際には、1日のうちにBitMEXに送信されたすべての注文のうち、負荷制限によって拒否されるのは2~3%に過ぎません。

急激に市場が動いたため、上図では、注文数が大幅に増加しています。

常にスムーズな取引を提供するには、BitMEXは、取引の集中するこうした事態にも対応できるよう、大きく余裕のある容量を確保する必要があります。 以下に、この目標を達成する過程で直面したいくつかの課題を説明します。

高いスケーリング能力とアムダールの法則

スケーリング問題はどうすれば解決できるでしょうか? スケーリングには「垂直方向」と「水平方向」の2種類があります。垂直方向のスケーリングは、個々のシステムの速度を上げることを意味します。これを実現するには、より高速なプロセッサを購入するか(幸運なことに、CPUに関してムーアの法則は適用されなくなっています)、作業量を減らす方法を見つける必要があります。一方、水平方向のスケーリングは、「お金で解決する」類いの問題です。より多くのサーバーを稼働させ、それらのサーバー間で負荷を分散させます。

Webサーバーは、水平方向にスケーリングが可能なサービスのよい例です。 適切に設計された、たいていのシステムでは、顧客の需要を処理するために、Webサーバーの数を増やすことができます。ある応答が別の応答に依存しない限り、食料品店のチェックアウト係のように、複数のサーバーを並行して作動させても問題ありません。

これは非常に単純化された例ですが、多くの場合、スケーラビリティ・ソリューションは、もっと徹底した「お金で解決する類いの問題」です。多くのシステムは水平方向に拡張します。ほとんどの顧客のエクスペリエンスは互いに完全に独立しており、Webサーバーを増やせば簡単に処理できます。 バッキングデータベースは、多くの場合、データを相互に複製しながら水平方向に拡張できます。

水平方向のスケーリングには限界があり、よくアムダールの法則として表現されます。 つまり、システムの水平方向のスケーリング能力は、直列なオペレーションが求められる場合(すなわち、特定の順序で実行されなければならないオペレーション)によって限定されます。たとえば、複数のサーバーを介して、並行して実行することにより、スピードアップしたい、単純でシングルスレッドなサービスを想像してみてください。パフォーマンス分析の結果、作業の25%は、順番に行われなければならないものだということが分かったとします。この場合、残りは並行して行うことができます。これは、あなたがお金をかけて、いくら多くのコアまたはサーバーを用意したとしても、その数に関係なく、1/25%= 4であるため、4倍のスピードアップしかできないことを意味します。このちょっとした直列な作業がボトルネックになります。

出典:https://learnyousomeerlang.com

この直列要件は、BitMEXがほかの多くの一般的なWebサービスと大きく異なる点です。 BitMEXの取引エンジンは、はるかに多くの直列要件を持っているため、並列化の可能性は著しく制限されます。

シーケンシャル問題:注文とリマージニング

BitMEXの取引エンジンは、先入れ先出し法(FIFO)で注文を処理しています。人気の高いインターネットプロバイダーに電話をしてもなかなかつながらず、保留にされるように、取引エンジンへのコールも、受信された順に処理されます。

これは市場の基本原則であり、変更することはできません。オーダーブックは、注文を順番に受け付ける必要があります。つまり、注文すること自体が問題なのです。アグレッシブな注文が行われると、それによって流動性が奪われ、他の注文は流動性を享受できなくなります。このため、個々のマーケットでは、マッチングを効果的に行うことができなくなります。ただし、マッチングは、マーケットごとに1つのプロセスにデリゲート(委譲)される場合があります。

BitMEXは本稿執筆時点において、エンジンの前で、プロキシと直接通信するAPIサーバーを約150台稼働させています。このプロキシは、データミラーへのリクエストの読み取り、pub / Subシステムへのウェブソケットデータの読み取り、エンジンへの直接的なリクエストの書き込みをデリゲートします。

ご想像のとおり、書き込みは、システムの中で最もお金のかかる部分であり、スケーリングが最も困難な部分でもあります。取引システムが効果的に機能するためには、次の条件が必要になります。

  • すべての参加者が、同時に同一のマーケットデータを受け取らなければならない。
  • 参加者は誰でもいつでも書き込みを送信できる。
    • 書き込みが有効なうちに、パブリックステートを変更する場合は、その書き込みが承認され、執行された後に、変更されたワールドステート(世界の状態)は、すべての参加者に送信されなければならない。

このシステムは最適化されていないため、二次スケーリングを行います。すなわち、100人のユーザーが1分間に1つの注文を送信すると、10,000(100 × 100)マーケットデータパケットが各参加者に1つ生成されます。ユーザー数が10倍の1,000人になれば、100倍のマーケットデータ(1000 × 1000)が生成される、といった具合です。

この記事の冒頭で述べたように、BitMEXは2017年に129倍に成長しました。その間、当社のユーザー数もそれに比例して拡大しました。 これは、2017年12月31日には、2017年1月1日時点に比べ、約16,641倍(129 × 129)のメッセージが送信されたことを意味します。

システムの一貫性

BitMEXをスケーリングするのは難しい作業です。私たちは、従来のスポット取引やデリバティブ取引のプラットフォームではありません。サインアップから入金、取引までの顧客のライフサイクル全体を処理します。

100倍のレバレッジを安全に提供するためには、BitMEXのシステムが正しく、高速に作動しなければなりません。BitMEXは公正価格マーキングを使用しています。これは、オリジナルなシステムですが、しばしば模倣されることもあります。このシステムは、その金融商品の直近の取引価格ではなく、元になる原資産のスポット価格の総合指数を使用して、ユーザーのマージンを再決定するものです。これにより、BitMEX市場は、外部の流動性を参照して操作することがはるかに困難になります。

これが正しく作動するためには、BitMEXエンジンに一貫性がなければなりません。 マーク価格が変わるたびに、システムは、すべてのユーザーのオープンポジションのマージンを再計算します。このとき、システム全体が、制御ルーチンによって監査されます。すべてのオープンポジション、すべてのオープンオーダー、すべての残余マージンのコストは、入金合計額と正確に一致していなければなりません。1サトシでも不明金が出れば、システムはシャットダウンします。こうしたことが、初めの頃は何度か起こりました。これは、アフィリエイトの収入や手数料における四捨五入などで、そのサトシに多少の誤差が生じるためです。エラーが発生するたびに、わずかな資金を補填するという誘惑はありましたが、当社チームは、システムの支払能力が最も重要であると考えています。すなわち、可能な限り高度なスタンダードを採用する必要があるのです。システムは、状況が大きく変化するたびに、今日も正確なサトシ額合計を監査しています。

悪意のある者が、BitMEX上のデータベースにアクセスして、自分の残高を編集するというのは不可能です。システムは、お金がどこからも出ていないことを即座に認識し、致命的なエラーを発生させ、シャットオフするでしょう。

監査する前に、あなたのアカウント全体の現在価値、すなわち、すべてのオープンポジションとオープンオーダーの、新しい価格に基づく価値を、一から再計算する必要があります。これによりトレーダーは、自分のアカウントに十分な資金がない場合は、全く買うことができなくなります。トレーダーのBitMEXの残高がマイナスになることはありません。

このシステムをスピードアップすることが、当社がスケーリングに注力する目的のひとつです。 マッチングは比較的時間がかからず、簡単にスケーリングできます。マージニングの場合はそうはいきません。BitMEXは、常に「早いうちに速く修正する」よう努めてきました。したがって、この作業にかかった時間の多くは、主に正確性を期すためのものでした。不正確な結果は許容できないので、正しく分散されたシステムが、プロデューサーの遅延や失敗を検出し、負荷を再調整し、重要な処理を限られた時間内に完了できなければなりません。これには、慎重で体系的な注意と厳密なテストが必要です。

当社のエンジニアは、最適化を安全に行うことができるいくつかの重要分野を特定し、プラットフォームの容量を劇的に増加させるための新しい堅牢なアーキテクチャを提供できるよう、絶え間ない努力を続けています。

APIファーストデザイン(API第一主義に基づく設計)

BitMEXは他社とはかなり異なります。APIファーストを採用しているからです。 BitMEXのアーキテクチャは、取引エンジン、API、Webフロントエンドの3つの主要部分で構成されています。フロントエンドという用語に、「the」という冠詞は付けませんでした。なぜでしょう?

BitMEXを構築するとき、私たちは最高級のAPIを望みました。優れたAPIにより、開発者は堅牢なツールを簡単に構築できます。想像もしなかったような視覚化やインターフェースさえも可能にします。私たちがコーディングを始めた頃、仮想通貨取引のAPIの性能は使い物にならないレベルだったと言っても過言ではありません。その多くは、規則も、文書も、事前に作成されたアダプタも備えていませんでした。重要なデータがないことも多く、重要な機能はWebサイト上でしか実行できませんでした。さらに悪いことに、多くの場合、ウェブソケットフィードを備えておらず、非公開にしてWebサイト経由でのみアクセス可能なものも少なくありませんでした。

BitMEXは、この傾向を覆し、仮想通貨取引におけるAPIに新たなスタンダードを導入しました。いかなるプログラムでも利用できるよう、ウェブサイトはAPIを使用しなければならないと規定することにより、敢えて「ドッグフーディング」方針を採用しました。これは「the」フロントエンド(すなわち、そこでしか通用しないような独自のフロントエンド)がないことを意味します。当社にあるのは、単に一般的な公式のBitMEXフロントエンドに過ぎません。プロジェクトとしてのBitMEX ウェブサイトには、API開発者のEARといくつかのログインや登録不正使用防止メカニズム以外に特別なアクセスはありません。

これはまた、BitMEXにアクセスするためのメカニズムが、他のメカニズムより速くも遅くもないことを意味します。モバイルデバイス、ブラウザ、オーダーメイドのAPIコネクタ、あるいは「Sierra ChartのDTCインテグレーション」のどこから入っても、すべてのユーザーは、同じデータパスと同じキューに入ります。こうして、すべての人は公平に扱われます。

BitMEXは、最初から以下のものを備えていました。

  • 注文、取引、オーダーブック、ポジション、マージン、金融商品などを含むすべてのテーブルのウェブソケット変更フィード。ここでは、すべてのテーブルは同一のフォーマットに従います。
  • Swagger(スワッガー)仕様(現在OpenAPIと呼ばれる)を通じて人とマシン両方が使用可能な完全に文書化されたオープンAPI
  • GitHub上の複数のサンプルプロジェクト
  • WebサイトとAPIコンシューマの両方に対する統一されたデータパス。

リアルタイムデータ

APIファーストデザインへのBitMEXのコミットメントは、リアルタイムデータの実装において異彩を放っており、このことは当社のウェブソケットを見れば分かります。上で述べたように、すべてのテーブルにはリアルタイムのフィードがあります。これは仮想通貨業界では初めてのことで、今でも非常にまれな状況です。さらに、すべてのテーブルは同じフォーマットに従っており、わずか30行のコードを書くだけで、いかなるストリームも処理できます。あるいは、当社のGitHubから入手して利用することもできます。

このデータは、エンジン自体によって生成されたチェンジストリームから流れ、個々のユーザーのサブスクリプションによってフィルタリングされます。これにより、テーブルのサブスクライブ、リクエストの作成、変更のためのストリーム上での待機など、BitMEX上でのインターフェースの構築において、非常に快適なフローが可能となります。一般に、HTTPリクエストに対するレスポンスは、エラーでない限り無視できます。これにより、アプリケーションにおいてありがちな二重性を回避することができます。すなわち、これまでのアプリケーションでは、ウェブソケットストリームとHTTPレスポンスの両方を別々に読み取って合体しなければならないため、おかしなコードとバグが発生していましたが、これを回避することができるのです。

私たちは、トップレベルのアプリケーションインターフェースを構築するという当社のこの理念が、ユーザーランドの最高の統合を実現するだけでなく、BitMEXウェブサイトと今後のモバイルアプリを最高のものにすると信じています。

当社のリアルタイムフィードは、BitMEXプラットフォームが正常に機能するために必要な、最も重要な部分です。私たちはこの目的に向かって、システムの大幅な内部修正を行っています。これにより、外部を変更せずに、レイテンシー(待ち時間)とスループット(処理速度)を大幅に改善することができると期待しています。当社はまもなく、このシステムのローンチとその結果を発表する予定です。

次のステップ

上記により、当社が将来100倍に成長することを見据えて、プラットフォームをスケーリングする際に直面する課題について、すべての方々に十分に説明することができていれば幸いです。私たちはプラットフォームの成功を誇りに思っており、ユーザーに感謝しています。ただし、今後も発展していくためには、改善し続ける必要があります。

BitMEXトレーディング・エンジン・チームは、プラットフォームの更新を週に数回リリースします。これらの段階的な変更は、トレーディング・プラットフォームの継続的で長期的なリアーキテクチャであると同時に、エンジンに対する戦術的なインプレース能力の向上でもあります。これらの努力、成功、失敗については、このシリーズのパート3でご説明します。

当社のエンジンチームは、システムのスループットの大幅な改善を定期的に行ってきました。まさに最近、2019年5月23日に、同チームは、インフラストラクチャにおける大規模なアップグレードを行い、新規注文の処理能力を最大70%向上させました。今後数カ月間にわたり、こうした容量の大幅な改善を実施し続けると同時に、プラットフォームのより大規模なリアーキテクチャを並行して行って参ります。

新規注文の中央値、平均値、および99パーセンタイルの処理時間。アップグレードされたコードは、01:20(世界標準時)頃に開始されました。

95パーセンタイルの注文キャンセル処理時間(APIを通じて利用可能な3種類のキャンセル操作の場合)

当社は、トレーディングエンジンのスケーリングを急速に進めていますが、チームのスケーリングも行っています。BitMEXは、電子商取引システム、スケーリング、インフラストラクチャ、セキュリティ、そしてWebの分野で、世界的に有名な専門家を雇用しています。あなたがこの記事に興味を持ったとすれば、あなたが、当社の欲する人材であることの証かもしれません。当社の採用ページにはワクワクするようなチャンスが記載されていますので、ぜひご覧ください。

BitMEX レバレッジ統計 – 2019年4月

原文:BitMEX Leverage Statistics, April 2019 – BitMEX Blog    ARTHUR HAYES

BitMEXの強みとして、ビットコイン / USD レートの取引で100倍のレバレッジを利用可能なことが挙げられる。この最大レバレッジを顧客がどの程度利用しているか尋ねられることが多い。そこで私は、2018年5月から2019年4月までの期間におけるXBTUSD無期限スワップに関するレバレッジ利用率の実績データを抽出するよう、社内のデータサイエンスチームに依頼した。

 

XBTUSDの月次加重平均実効レバレッジ(左)
実行レバレッジパーセンタイル(右)
XBTUSDの加重平均実効レバレッジの月次トレンド
Y軸:加重平均実行レバレッジ
XBTUSD 2018年5月から2019年4月までの12ヶ月間スナップショット
パーセンタイル:実効レバレッジ(契約数によるインデックス)

最初の表とチャートの組み合わせでは、XBTUSDロングとショートに関する月末の加重実効レバレッジを示している。

平均的に最大レバレッジを使用していないという点において、トレーダーは自身の判断に基づいてレバレッジを使用していることが見て取れる。

定義

月、方向、シンボルに分類して集計

マークバリュー=マーク価格でのポジション価額
破産バリュー=破産価格でのポジション価額
実効レバレッジ=abs(マーク値) / (マーク値 -破産値)
x = index i におけるポジションの実効レバレッジ
w = index iにおいてポジションに含まれるコントラクト数
i = インデックス
n = 全てのアカウントでのXBTUSDポジションの数(ポジションサイズは無視する)
パーセンタイルの計算方法
  • 過去12ヶ月間の各月末においてタイムスタンプ(月末スナップショット)を設定し、全アカウントにわたり各ポジションの実効レバレッジを計算(最も近い整数に四捨五入)

  • 計算結果値からリストを作成。このリストは、各ポジションの実効レバレッジを保有契約全体に割り当てることで作成される(4枚のポジションを持つアカウントが利用する実効レバレッジが3の場合、リストには「3 3 3 3」と付け加えられる)

  • このリストの所与のパーセンタイルは次の算式で得られる指数の値から見つけられる。(リストのカウント) * (求められるパーセンタイル)

大口投資家は小口投資家よりレバレッジが通常小さくなるため、平均を利用する場合は精密さに欠ける。これはBitMEXのリスクリミット機能の存在に依る。トレーダーは200XBTまでは最大100倍のレバレッジを利用できるが、それ以降、当初証拠金と維持証拠金の要件は50XBTごとに0.5%引き上げられる。

 

各実効レバレッジでの合計契約数XBTUSDロング(月次スナップショット)
Y軸:コントラクト数
X軸:実効レバレッジ
各実効レバレッジでの合計契約数XBTUSDショート(月次スナップショット)
Y軸:コントラクト数
X軸:実効レバレッジ

契約数ごとのレバレッジ分布を理解するために、2018年5月から2019年4月までの12か月におけるXBTUSDロングおよびショートポジションの月末平均値のヒストグラムを考察した。上記2チャートはこのデータを表示したものである。予想どおり、大口投資家は利用レバレッジの額が少ない。 

XBTUSDのポジションを組む際に許容される最大レバレッジは100倍であるが、その後、実効レバレッジは200倍まで引き上げ可能(維持証拠金要件0.5%の逆数)であり、その時点で清算が発生する。


ヒストグラムの作成方法

12か月のすべての月末時点でそれぞれの実効レバレッジにおける合計契約数を計算してから、各合計数を12で割る(平均月末スナップショット)。

トレーダーがBitMEX市場のミクロ構造を理解するためにこれらのデータが役立つことを願う。今後、統計データの考察について定期的に投稿を続ける予定だ。